2020年の日経平均株価について、チャート推移を振り返る。
チャート推移
2013年より続いた上昇トレンドがコロナ暴落によって崩れる。今までの支持線が抵抗線に変わり下落トレンド入りするかと思ったが、再度上昇に乗せてくる。
2018年から続いたレンジ相場も、下へ上へと突き抜けた。特に上昇は大納会の時点で1990年8月以来、約30年4ヶ月ぶりの高水準となる。1年間での振り幅はリーマン以上であり、極めて珍しい相場となった。
1年を通して代表的なトレンドラインは以下の3点。
①コロナ暴落後の上昇トレンド、②レンジ相場の上抜け、③高値更新。
↓今年一番の気付き、そして来年へ活かすこと。
今回のコロナ暴落は、短期間による下げ幅としてはリーマンを超えるものだった。長い投資人生で、経験したことの無いものとなった。その中で3月の暴落時に底値で拾おうとするのは不可能であり、振り返ってみると、多くの銘柄で買い場は3月の暴落時ではなく7月末か10月末に訪れていた。つまり落ちるナイフを掴む必要はなく、その後にチャンスが来ていた。
7月末と10月末で共通しているのは、ボリンジャーバンドで−3σへ触れたタイミングであること。
個別銘柄の参考例
多くの銘柄は、7月末か10月末に買い場が訪れている。
⇩参考例
▪️ファーストリテイリング
▪️トヨタ
▪️ソフトバンクグループ
▪️ソニー
▪️任天堂
▪️ファナック
▪️アドバンテスト
▪️コナミホールディングス
▪️不二家
▪️マクドナルド
▪️あおぞら銀行
▪️東京都競馬
▪️アシックス
▪️クシム
▪️ストリーム
▪️トビラシステムズ
2020年の振り返り
(コロナ暴落前)
2018年から続くレンジ相場を意識して、空売りを仕掛けたのは良かった。年初はアナリストもYouTuberもイケイケの意見で、少し下げれば押目買いのチャンスと言っていた。昔からそうだが、アテにならない情報が多いと改めて実感した。反省点としては空売りの利確が早かったこと。
(コロナ暴落時)
世界同時株安、リーマンショック、フラッシュクラッシュなどを経験して、暴落時に手を出すことの危険性は分かっていた。しかし手を出した、これが昨年の反省点における第二位。少しは成長して、10年チャートでみて安値圏になったものへ手を出したが、それでも早かった。ダウの連日発動したサーキットブレーカーは恐怖だった。気を付けていたが資金管理にも不足が生じて、任天堂を唯一損切りした。底値での損切りとなった。その後の任天堂は上昇爆伸、学びは多かった。
(コロナ暴落後)
最も良かった時期。アナリストやYouTuberが二番底を連呼する中で、過去のチャートを徹底的に調べて、暴落後は最低でも3ヶ月、平均して6ヶ月は上昇トレンドに入ると気付いた。サポートラインを注視して下落の始まる6月中旬までガチ保して、暴落前に一斉に利確したのは良かった。
(レンジ相場から高値更新)
ここが一番の反省点であり、悩んだ時期だった。7月末も10月末も底値になる可能性は感じて仕掛けていたが、選定した銘柄に問題があった。
①7月末の空売り。
上昇トレンドが一服して下落することは想定出来ていたので、空売りを仕掛けた。タイミングは良かったが、決算前の銘柄(ファナック)を選んだのが間違いだった。ファナック自体は今なお業績と比較して株価は高過ぎると思っている。今期見通しは最悪で、上方修正しても近年で最低だった前期実績と同レベルになっただけである。しかしこの上方修正がひどく好感されて、日経は下げた中でファナックは暴騰した。アナリストはファナック復活の記事まで出してきて、多くの個人もTwitterなどでファナックの今後を期待するコメントが溢れた。
②11月からの抵抗線上抜け。
日経のレンジ相場が上抜けしてくることは想定出来て、10月末から仕込んでいた。しかし、この時も銘柄選定に問題があった。下落しているバリュー株を買ったが、底値を下抜けて損切りとなった。
この時、ファナックの11月からの急騰はすごかった。上げた理由は、ファナックそのものには無く日経への寄与度が高いため。日経の地合いが良く、海外勢が日本株を買えば日経に釣られて寄与度が高い銘柄も上げてくる。自分の手法はマーケットの地合いから想定していくため、今後は日経との連動性をさらに意識して銘柄選定をしていく。
2020年での学び
- 年間を通して訪れる2〜3回の買い場を掴む。
- 日経への寄与度を意識して銘柄選定をする。
- 自分の手法は日経の地合いから想定していくので、決算跨ぎは連動性が低下して想定外となりやすい。
- バリュー株でも下降トレンド中のものには手を出さない。
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